休息の一日休息の一日(マレーシア・タワウ)日本を発って約1ヵ月半、この旅行3番目の国となるマレーシアに昨日着いた。パプアニューギニアでもインドネシアでも、思っていたようには自然を楽しむことが出来なかったので、ここマレーシアでは「その分をたっぷり楽しんでやろう」と思っている。その前に、ここのところ移動続きで疲れを感じているので、タワウでは1日丸ごと休息にあてることにした。
朝食の後はまた宿に戻り、今度は洗濯だ。日本にいれば洗濯機の中に放り込めば済むんだろうけれど、海外では自分の手で洗い、絞り、そして干さなければならない。洗濯は結構な肉労働にもなり、この一連の作業を終えると「ひと仕事終えた!」というちょっとした充実感を味わえる。宿によっては、洗濯物を洗うタライがなかったり、洗濯する適当な場所がなかったりと時として困ることもあるが、幸いこの宿はタライを貸してくれ、屋上に洗濯物を干すことが出来た。この強い日差しなら数時間で乾くことだろう。
そういえば昨夜のこと、商店街の小さな通りにドゥリアンを荷台に積んだ小型トラックが駐車していた。どうやらドゥリアン売りのようだ。まあ買うかどうかは別にして、まずは値段を聞いてみようと思いトラックに近づいた。そして荷台の中から形がよく、一人でも食べきれる小さめのドゥリアンを選んで、売り子のお兄さんに手渡した。彼はそのドゥリアンを量りに載せると「5リンギット」と言った。量りの針は1.5キロあたりをさしている。まあ、1.5キロで5リンギット(約65円)だから、それほど高くはない。しかも、この旅ではまだドゥリアンを食べていなかったので、買うことにした。 ご存知のようにドゥリアンは、「大きなトゲに覆われたラグビーボール」のような形の大きなフルーツである。そのいかめつそうな外見には似合わず、中に入っているクリーム色の果肉はとろけるようなねっとりとした甘さで、一度食べると病みつきになる。人によっては、あの独特の強烈な匂いが駄目だと言う方もいるのだが、私にとっては、それがまた、たまらない。 トラックの横には風呂の腰掛のようなプラスチック製のイスが置かれていて、この場で食べれることができる。宿に持ち帰ってもその匂いが嫌がられるかもしれないし、ひとりでドゥリアンの硬い殻を割ることは容易ではないので、ここで食べていくことにした。売り子のお兄さんが大きなナイフを使って割ってくれるのを、トラック横のイスに腰掛けて待つ。彼は慣れた手つきでドゥリアンを割ると、中の果肉のかたまりをむき出しにして私に手渡してくれた。ひとかたまりを指で掴み食べてみた。「うん、しっかりと甘味もあり合格点」、彼は順次私が食べやすいようにドゥリアンを割っていってくれる。その時、彼の手元から果肉1列分のドゥリアンが路上に落ちた。私は「あっ」と思ったものの声は出ず、「この1列分の果肉はどうなるんだろう」と今後の展開に不安を感じた。すると彼はトラックの荷台の中から小さいドゥリアンを1つ取り出し、それを全部私に食べさせてくれた。この小さいドゥリアンもまずまずの味で満足。さすがに小さめのドゥリアンでも2個も食べたら満腹となり、昨夜は夕食を食べなかった。 フードストゥールではついでに昼食を食べ、それからインターネットカフェを探しに出かけた。日本を出てからこれまで、3、4回しかインターネットを利用することができなく、それも日本語入力ソフトが使えなかったりして結構不便だった。パプアニューギニアでは首都のポートモレスビーに小さなネットカフェ(PCがわずかに5台あるのみ)が1軒あるだけで、他の場所にはなかったし、インドネシアではジャヤプラ、ソロン(いずれもパプア州)、マカッサル(スラウェシ島)くらいだった。 町の中心から少し外れた建物の2階に「Tawau.com」と書かれている看板を発見。その建物の階段を上がっていくと、そこは、やはりネットカフェ。ここでは日本語入力するためのソフト(Global IME)もインストールでき、久しぶりに日本語でメールを打つことが出来き満足。この間撮ったデジカメ画像もCDにコピーしていたら、ネットカフェの若いオーナーがデジカメに興味津々の様子。彼にデジカメをちょっと貸してあげると、数時間分の利用を無料にしてくれた。「案外これはネット代をタダにしてもらうのに使えるかな」とその時は思ったが、その後はそのようなこともなく、世の中はそんなに甘くはなかった。
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